ゲーマーズ! OPインタビュー


8/23(水)に発売を迎えたTVアニメ「ゲーマーズ!」のOPテーマ「GAMERS!」。
歌を担当するヒロイン3人を演じる金元寿子さん、石見舞菜香さん、大久保瑠美さんのお三方にお話を伺いました!


――折り返し地点に来た『ゲーマーズ!』ですが、アニメの魅力はどこにあると思いますか?

天道花憐役・金元寿子(以下、金元) “すれ違い青春錯綜系ラブコメ“となっていますが、本当にその通りで、自分が予想したよりもコミカルに演出されていたので、みんなで楽しく演じています。

――花憐役として4話はどうでしたか?

金元 3話でのラストから、急に4話では花憐の日常になっていたので驚きました(笑)。花憐の日常が、景太に出会ったことで全然違ったものになってしまった、という描き方ですよね。完璧な優等生が恋をして、ちょっと抜けたところがある可愛らしい感じになるんですよね。後半は景太と出かけて、彼の素直な気持ちを聞いて、ゲーム部やゲームに対する想いで悩んでいたのが晴れて、さらに景太が好きになるというか妄想がパワーアップしてしまいましたね。花憐のギャップや、景太を好きになって変化したことを描いてくれていました。

亜玖璃役・大久保瑠美(以下、大久保) 原作もそうなのですが、この作品は会話劇が面白いと思います。5話ぐらいまでは各キャラの性格や立ち位置を見せていっているのですが、全員のキャラが濃いのでそれを説明したり、関係値を温めていったりすることで前半は進んでいきます。5話の終わりからすれ違いが始まり、6話にして最大のすれ違いになっています。このすれ違いの関係がこれからどうなっていくのか、物語の本領発揮だと思います。原作小説でも面白かったですし、私も楽しみにしている展開がやってくるのでわくわくしています。

――亜玖璃の場合は、3話で浮上してきた祐の浮気疑惑に悩んでいたと思います。彼女の気持ちはどのように捉えていましたか?

大久保 亜玖璃は一貫して「祐が好き」というところは変わらないので、そんなにブレはないと思います。これまで彼氏が他の女の子と仲良くしているところを見ていなかったと思うので、ショックはあったと思いますけど。性格的に深く考えて落ち込むわけではないので、私もそこまで落ち込みすぎないようにしていました。でも6話で祐のことを「ガチの女の好きのナンパ野郎」だと思ってしまうのですが、それでも好きだということは変わらない、彼女のブレないところが好きですね。

星ノ守千秋役・石見舞菜香(以下、石見) (千秋は)最初はオドオドしている感じだったのですが、話数が進むにつれてすごくいろいろな表情を見せるようになっていって、6話になるとモノローグで勘違いを炸裂させています。さらっと毒舌になったり、そういった一面が見られるようになってきたのは楽しいです。

――景太と話すときの口調には、ディレクションはありましたか?

石見 そこはなかったです。でも、本人は否定すると思うんですけど、根っこの部分では千秋も景太のことを好きだと思うので、話していても喧嘩していても楽しいんだって、そういった彼女の感情がにじみ出るようにはしたいと思って演じています。

――6話までで、どのすれ違いがお気に入りですか?

大久保 ここまでで誰も噛み合ってないですからねぇ(笑)
金元 5人もいるのに全員が違う方向を向いていますから。
大久保 全員の気持ちを把握している祐ですら空回ってますし。
石見 そうですよね(笑)
金元 そこさえしっかりしてくれたら、もしかしたら……。
大久保 ね! ほんとにそう。もう、カレシがんばってよ!って。みんな迂闊だし、なんで本人に問いたださないのかなって思っちゃいますね。
石見 ああー、なるほど。
大久保 決定打が来ちゃうのがこわいのかな?
金元 ドギマギしてる様子は、青春してるなって感じはするよね。
大久保 この作品に出てくる子たちは全員優しいから、本人に直接訊くと傷つけちゃうと思っているんですかね。

――みなさんだったら本人に確かめますか?

大久保 私は訊きます。
石見 私も訊いちゃいます。
金元 私は、訊けないかもしれない……。
大久保石見 ええー!
金元 他の人から情報を集めちゃうと思うので、私も誤解してしまうかも……。花憐たちもきっと素直で、言われたことを信じて自分の中で解釈を作ってしまうので、誤解してしまう部分も出てくるんですよね。

――原作を読んでみてどういった感想を持っていましたか?

金元 アニメでのメインキャラクター以外の濃いエピソードもあって楽しめました。アニメでは深く掘り下げることができなかったキャラの――たとえば三角くんのとんでもない設定はすごいですね。普通の人間なのかな……ってなりますね。
大久保 私は元々ライトノベルが好きなんですけど、『ゲーマーズ!』は中でも読みやすいと感じました。内容が詰まっているのにどんどん読めてしまって、読み終わったあとには続きが気になるようになっています。じっくり読める作品も好きなのですが、シリーズで続いている作品で気軽に読める作品は読者としてもうれしいですよね。
石見 私は最近小説を読んでいなかったのですが、『ゲーマーズ!』の場合は文章が活き活きとしていると思います。読んでいるんだけど、観ているというか、情景が浮かんできて自然と笑顔になれる作品です。「ここからどうなるんだろう」というワクワク感があります!

OPテーマについて

――OPテーマを聴いてみての第一印象は?

石見 最初はかっこいいと思いました。ずっとポップな曲かと思ったら、Aメロはクールな感じですし。
金元 収録のときは別々に収録したのですが、それぞれのパートの区切りが細かいですよね。こんなふうにパートが分けられてるんだ、って意外に思いました。
大久保 (生で)歌える気は今のところしてないです(笑)。パート分けが覚え切れなそう。
金元 確かに(笑)。難しそうですね~。
大久保 それから、歌詞にはゲームに関係した用語も出てくるので楽しいですよね。ピコピコした曲調も可愛いです。

――曲のどの部分がお気に入りですか?

金元 全体的に楽しい曲なんですが、先ほど言っていたAメロのように、クールでかっこいい部分が好きですね。サビの盛り上げる部分も大事なのですが、ギャップがあって良いと思います。私が一人で歌っているパートの「まだまだしたいよ 食べ盛り」に、ゲームもしたい、ごはんも食べたい高校生らしさがあるのかなと思いました。

――けっこう早口ですが、歌うときに苦労したことは?

金元 私はその早口に苦労しました。仮歌を歌ってくださった方の音の置き方と歌詞の歌い回しがかっこよかったので、それをまねしたかったのですが、どうしてもずれてしまって(笑)。一番最初に歌ったので、後の二人が合わせるのに苦労したんじゃないかなって。
大久保 私はひーさんの歌を聴いて収録しました。気に入っているフレーズは「夜更かし 追試は 一夜漬け」が好きです。聴いていてわくわくしますね。難しいところは、なかなか高い音を出せないので、Dメロの「もうニューゲームには戻れない」の高音が難しかったです。
金元石見 わかるー!
大久保 むりー! と思いながらも頑張って声を出しました。最初から順番に録っていくので、Dメロのときにはちょっと疲れてしまって、大変でした(笑)。そういう意味では苦労しましたが、曲は好きになれるものだったので、収録は楽しかったです。
石見 私は「寝不足でも」って(音程が)上がるところが好きです。盛り上げていくところなので、気分も上がっていったのですが、歌うのは息継ぎがなかなかできなくて大変でした。歌詞がわちゃわちゃしているのは、恋する乙女の心の中を表現しているのかな、と想像しながら歌っていました。私は最後の収録だったので、お二人の歌を聴きながら収録しました。

――こういった歌の収録経験が少ないとお伺いしましたが何度めになるんですか?

石見 2回目なんです! ドキドキしながらの収録だったのですが、楽しく歌うことができました。がんばりました。
大久保 かわいいでしょ~。

――収録の日は何か食べられましたか?

石見 食べられないんですよ~、緊張すると。
大久保 ええ~! そうなんだぁ。
石見 夕方からだったんですけど、お水でしのぎながら、終わったあとにごはんを食べに行きました。

――この歌詞はどんなことを表現していると思いますか?

大久保 2番のAメロの部分は花憐のことだと思っていました。
金元 そうですね。個々のヒロインのことや、ゲーム好きなことへの想いや恋する乙女の気持ちも表現されているのかな、と思いました。最後の「もうちょっと一緒しよ?」というのは、景太や聴いている人たちへの呼びかけになっているんだと思います。そこを意識して歌いました。

――ゲームと恋は似たようなものだと思いますか?

大久保 本編でも祐が言っていますが、恋愛シミュレーションゲームは実際の恋愛にはまったく役に立ちませんよね。好感度とかないですから。
金元 ゲームだと思って恋愛をしようとすると、失敗したときに立ち直れなさそう。リセットできないですし。

――キャラクターを意識しながら歌うときは、どんなことに気をつけましたか?

大久保 私は「亜玖璃だったらこう歌うかな」というイメージをそのまま声にしています。これがロックやバラードだったら難しいんですが、ポップな曲だとマッチしていたと思います。
石見 キャラクターの声をどう表現したらいいか迷いました。千秋ちゃんはオドオドしているイメージなので、こういったアップテンポの曲をどうやって歌うんだろうって……。できるかぎり楽しそうに歌っている感じを出せるようにしました。
金元 キャラたちが歌好きなのかも想像しますね。花憐だったらオペラ歌ってそうだけど、なんて。もしかしらた音痴かもしれないし。あまり深掘りしすぎてもいけませんが、そういった深いところまで想像しながら歌うようにしています。

――作詞・作曲のまふまふさんについてはご存じでしたか?

大久保 私は以前別作品で楽曲を歌ったことがあって、それも明るくて元気で耳馴染みのいい、ワクワクする曲を作る方だと思いました。
石見 お名前は知っていたのですが、曲は聴いたことなかったので、今回初めて意識しました。でも友達がまふまふさんのファンで、久しぶりにメッセージが来たと思ったら「まふまふさんは私の推しなの!」って言われて、身近に熱狂的なファンがいるんだー、と驚きました。
金元 とても多才な方だと思いました。一人で作詞作曲して、編曲もして、歌も歌えるってすごいですよね。曲を聴いて、それが動画サイト発のボーカロイド曲を別の人がカヴァーしたものだとあとから知ることもあります。
大久保 私はたまに動画サイトで曲を聴くことがあるんですが、歌手みたいにうまい人が後にメジャーデビューしていると、すごいと思いますね。動画サイトが発達したことで、才能ある人を見つけやすくなっているのかな、と思います。

――歌詞に「単純だけどやめれない」とありますが、みなさんが「やめられない」ことは?

石見 玄関にマットを置いているんですが、30分に一度はそこへ体育座りをしにいっちゃいます。落ち着くんです。最近引っ越しをしたんですが、玄関の幅が狭めで、マットの上に体育座りをすると壁と壁の間でうまくフィットするんです。狭いところが好きなんです(笑)

大久保 やめなくてもいいというか、むしろやったほうがいいことなんですけど、お風呂に入るときはシャワーだけだとダメで、必ず湯船に浸かっちゃいます。時間がないときでも、シャワーを浴びただけだと気になって眠れなくなっちゃって。健康的にはいいんでしょうけど、時間短縮はできないですよね。お風呂が好きなので、ずっと入っていたいくらいです。長いと2時間くらい入っています。

金元 家に一人でいると、独り言がやめられないですね。テレビにツッコんだりとか感想をすぐ言っちゃったりとか。
大久保 どんなテンションなんですか? ひーさんはいつも落ち着いてるイメージですけど。
金元 けっこうテンションは高いかもしれない……。
大久保 えー、見たい!(笑)
金元 番組で流れてくる言葉をまねして言って遊んだりもしています。テレビ以外でも、マンガを読んでいるときも口に出してセリフを読んでみたり、演技に役に立っているかは分かりませんが。

――ファンの方々、曲を聴いてくれているみなさんにメッセージを。

金元 作品を応援してくださってありがとうございます。今回はOPテーマをヒロイン3人で歌わせていただいたのですが、かっこいいところも楽しいところもあり、『ゲーマーズ!』の世界観が歌詞の中にも入れ込まれていると思います。ゲームに関してや、キャラたちの気持ちにも添っているので、歌詞にも注目してほしいです。それから、6話以降どうなっていくのか私自身もたのしみにしているので、みなさんもぜひぜひ注目していってください。

大久保 6話ということで折り返し地点に来ましたが、ここからもすれ違いが加速していくんじゃないかな、と思います。原作小説の会話劇をアニメでもうまく表現できていると思うので、このあともワクワクしながら観ていってください。OPテーマも3人で歌わせていただいて、曲が楽しくて耳に残るので、私もふとしたときに口ずさんでいます。みなさんも気に入っていただけるとうれしいです。カップリング曲も3人で歌っていますので、こちらもぜひ聴いて楽しんでください。

石見 アニメを観ていただきありがとうございます。収録も楽しくて作品も楽しくて、みんな大好きな気持ちがいっぱい詰まっていると思うので、それが観ている人に届けばいいな、って思います。アニメもそうなのですが、OPテーマもクセになりますので、ずっとずっと愛してくれたら嬉しいです。